藤谷先生の旅日記 第11号
2025.2.13-14
藤谷先生の旅日記 第11号
2025.2.13-14
岡林立哉さんと一緒に
高知県のホーミー歌手&馬頭琴奏者、岡林立哉さんと…
モンゴルの伝統的な弦楽器『馬頭琴』、そして『ホーミー』と呼ばれる不思議な歌声とともに馬頭琴を演奏し、全国でライブ活動を展開されている高知県在住の岡林 立哉(おかばやし たつや)さん。
小学校2年生の国語の教科書に『スーホの白い馬』という物語があります。そのお話の中で『馬頭琴』が出てくるということで、以前に勤務した豊郷町の日栄小学校で初めて岡林 立哉さんをお呼びして演奏会をしていただいて以来、十数年間、親しくさせていただいています。
今回は、大滝小と多賀小の2年生に岡林さんを紹介したところ、合同での「馬頭琴&ホーミー公演」が2月13日に実現しました。
「どこから声出してるん?」、「口の中に何か入ってるんと違う?」…
多賀小学校の体育館。底冷えの中、公演が始まりました。(来年もするなら、もう少し暖かい部屋が良いと思います。)
いきなりの馬頭琴の音色に興味深く耳を傾けた子どもたち。そして、岡林さんのホーミーの歌声が重なった瞬間に、子どもたちからは驚愕の声が上がりました。
となりのお友達と目をまん丸にして顔を合わせ、「なに…?この声…?」と驚きの表情…。一曲目が終わって岡林さんから説明を聞いて、「なるほどー。」少しは納得した感じでしたが、それにしても不思議な歌声です。
岡林さんから、「みんなもちょっとやってみる?」と言われ、少しホーミーの「コツ」を伝授していただきましたが、全然そんな声は出てきません。
それもそのはず、岡林さんも、現地モンゴルに行って修行をされ、ホーミーをマスターするまでに3年ほどかかったそうです。
しかし岡林さん曰く、「真剣に練習したら、みんなも必ずできるようになります。」との事です。…それホンマ?
岡林さんのホームページ:http://khoomiiman.info/
馬頭琴の音色やホーミーの歌声もお聴きいただけます。
午後は、多賀大社や彦根エリアをご案内しました!
翌日も豊郷町の小学校で公演があるという事で、その日は、私の家に宿泊してもらうことにしていたので、午後は多賀大社と彦根エリアをドライブしつつ、晩御飯の食材を一緒に買いに行ったり、能登川まで「鮒寿司」を買いに行ったりしました。
素晴らしい多賀大社と雪化粧をした田園風景に感動され、スマホで写真をたくさん撮られていました。
夜は、我が家ですき焼きパーティー!
近江牛のすき焼きをご馳走しようと決めていました。甲良町のお肉屋さん「久光」のごく普通のお肉を買いました。これがすき焼きにはちょうど良いのです。
あんまり高いお肉は、一口目は美味しいのですが胃にもたれます。その点、並のお肉は適度な歯ごたえがあって、味わい深いすき焼きになります。
岡林さん、お酒つよいわ!!
ビールで軽く乾杯した後は、日本酒がお好きだという事で、愛荘町の藤居酒造の『隠れ蔵 藤居』という限定販売の日本酒を飲みました。
私が作った鶏肉&豚肉チャーシューを肴にして、美味しい日本酒を冷酒でグイグイ飲みました。
私はすぐに酔っ払い人になりましたが、岡林さんは顔色一つ変わりません…。大酒飲みや!!
我が家だけの演奏会!
宿泊の際にお願いしていたことが一つ…。私の家族に一曲、生演奏をしていただくということでした。岡林さんは、一つ返事で「いいっすよー!」と快諾してくれました。
残念ながら、息子夫婦は、奥さんの体調が悪く来られなかったので、結局、私と妻の2名でしたが…。
岡林立哉を「独り占め」したこの感動は、たまりません。
翌日は、朝から「カロム」!!
豊郷町の小学校での公演まで少し時間があったので、我が家にある『彦根カロム』を体験してもらいました。
シンプルなルールなので岡林さんもすぐに理解されました。しかも、初めてなのに、経験者の私が負けてしまいました。「これは、おもしろい!高知県でもぜひ広めたいです!」と岡林さん…。岡林さんが紹介したらホンマに広まるかも…。
心に残る一泊二日の交流を終え、豊郷町の日栄小学校(私の大滝小の前の勤務校)へお送りさせていただきお別れしました。
実は、岡林立哉さんも移住者なんです!
岡林立哉さんは、現在は高知県の田舎にお住まいですが、もとは名古屋市内のご出身で、いわゆる「移住者」さんです。
結婚されてお子さんを授かられた後、自然豊かな高知県仁淀川流域の地域へご家族で移住され、古民家を購入し、セルフリノベーションして住んでおられます。
ライブ活動の合間には、田んぼも畑もされていて、まさに「田舎暮らし」を満喫されています。
「しあわせの定義ってなに…?」私はよくこの疑問を持ちます。
便利な都会に住み、美味しいものを食べ、きれいな服を着て、何不自由なく暮らす事を否定するつもりはありません。しかし、春、夏、秋、冬と四季の移ろいを肌で感じながら、自分が育てた野菜を食べ、美味しい大滝米を食し、ちょっと不便さも感じつつ、地域の方々と助け合いながら、家族で支え合いながら暮らしていくのは、「くらしの豊かさ」ですよね。
「都会で暮らしたい!」と思う若者たちもたくさんいると思います。しかし、いろんな地域を視察すると、『田舎で暮らしたいと思っている都会の若者たち』がたくさんいる事を実感します。
この大滝地区がそんな若者たちの受入れ先にならないものでしょうか。